2024年02月29日

鍼灸の効果(ゲートコントロール説の話)

こんにちは!

大分県の鍼灸院「おおさこ鍼灸接骨院」です。


2月下旬ながら、桜が咲き半袖でも大丈夫で春が近づいていると思えば

急に雪が降ったりと変化が大きい時期です。
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※この桜は「河津桜」という品種らしく、通常の桜よりも早く春の訪れを教えてくれる桜です。
もともとは、静岡県から全国へ広がったとか。
“サクラ”自体は海外にも多く咲いている場所(アジア、ヨーロッパ〜アメリカ大陸など)は多いらしく
サクランボの生産などでの為に人工的に植えられている場所も多いとか。
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また、桜は日本を象徴みたいな花ですし

卒業・入学、歌詞や祝辞…など季節の変わり目のキーワードで入ってくなので

本当に一年が早いなと思いつつも、回想にも浸れる切っ掛けなのかもしれません。
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さて、「鍼灸」を知っている方から時々聞かれる

「ナゼ、はり・灸が効くのか?」

を、答える際の一説に

かなり分かりづらく難しい“ゲートコントロール説”理論でというものがあります。

モチロン分かりやすくは出来ないと思いますが。苦笑

痛みの伝達神経 → 細い神経
触圧感覚の伝達神経 → 太い神経


で、痛い部分からの情報が脳へ伝達されています。
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この“痛み”という電気信号が伝わると

リハビリ時の身体を使う事・運動をやめてしまう原因になっています。

ココでポイントなのが強さの違う感覚を同時に認識できないという事です。

“痛み”“触られている”“押されている”“熱い”“冷たい”

などの感覚を同時に分かる事ができないのは神経の太さから生じる

電気信号のスピードになります。

なので、痛みが伝わる前に「触られている」「押さえられている」の感覚が伝われば

“痛み”が伝わる事が無い(伝達しづらい)・痛みが和らぐというのが

= ゲートコントロール説  になります。

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このゲートコントロール説を上手く使って

・テーピング、包帯固定を使い競技中や試合参加などを可能にする
・鍼灸施術でリハビリ前後のケアー
・療養中の痛みのコントロール


など、多くの場面で活用ができます。

特に“痛み”“シビレ”などが原因で運動ができない、

日常生活が不便な方には朗報かもしれません。

また、「手当て」という言葉も理論的にゲートコントロール説から説明もできるために

気持ちや思い以上に、理にかなった行為だったのかもしれません。

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【おおさこ鍼灸接骨院】
〜大分市鴛野の鍼灸接骨院〜
事前に電話・メールでのお問い合わせをお願いします。

(予約優先)
電話1(プッシュホン) 097−576−7739
メールする info@osako-treat.com

(急性腰痛,寝違い,坐骨神経痛,肉離れ、足首捻挫などのケガ治療
交通事故・持病の併用鍼灸施術なども気軽に電話・メールからの御相談どうぞ!)
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posted by 院長・佐藤 at 11:14| Comment(0) | 症例・治療内容

2024年02月16日

鍼灸が効くメカニズム(※一部紹介)

こんにちは!

大分市の鍼灸接骨院「おおさこ鍼灸接骨院」です。

2月が始まり、立春・節分・バレンタイン…

意外と、2月は日数が短いながらもイベントが多い月ですが

慌ただしい時期でもあります。

学生さんは卒業・進学・就職…
社会人も異動・転職・引っ越し…

大きく変化する前の準備月なのかもしれませんが

天候や気温も変動が大きく、

「急な○○みたいな」事が3月までは続きそうですので、体調管理もご注意下さい。
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※これは先日の急な積雪でした。

合わせて、受験シーズンでもあるので実力を十分に発揮して

自分の道を切り開いて下さい!




さて、時々聞かれる「ナゼ、はり・きゅうは効果があるの?」

を少し答えられるように、

今回は効果が出るメカニズムを分かりやすく紹介したいと思います。
(※分かりやすく個人的な解説になります)
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・鍼(はり)刺激 = 機械刺激(体表面に加えらた鍼刺激)
・灸(きゅう)刺激 =温熱的刺激(深部まで伝わる熱)


この2種類の刺激を使って、身体の“反射”を起こして治療効果を上げていきます。

刺激を受ける感覚受容器と、

それにともなって引き起こされる効果器の種類によって“反射”分類されていきます。
※反射=考える前に無意識に起こる反応のこと




【反射の種類】

・『体性-運動反射』
→皮膚感覚と深部感覚の受容器が存在する骨格筋を刺激すると
筋肉内(筋肉の長さを感知する筋紡錘)が反応し反射を起こします。

@伸張反射 ← 単シナプス
膝蓋腱反射やアキレス腱反射がこの反射になります

A逃避(屈曲)反射 ← 多シナプス
侵害性の刺激から体を守る反射で、
お湯を触ったときに熱い際に手を引くなどの反射がこれになります。

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・自律神経反射
外環境や内臓諸器官に起こった変化に対して
恒常性の維持する為に機能が働く反射

@内臓-内臓反射
心臓や消化管、膀胱などの内臓同士の調節作用に関わる反射
頸動脈洞などの圧変化による心拍数の増減など


A内臓-体表反射
内臓の病変が体表部に現れるものとしての関連痛
虫垂炎などの腹膜刺激が反射性に腹筋の収縮を引き起こす筋性防御


B体性-内臓反射
一定の刺激をすると、その興奮刺激から
脊髄と同じ高さの支配神経を受けている内臓に反射が起きる

・運動性(蠕動、収縮)
・分泌性(亢進、抑制)
・知覚性(過敏、鈍麻)
・代謝性
・血管運動性(拡張、収縮)

体表から刺激を加えて、内臓機能の変調を調整しようとする内容

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【反射を利用した鍼灸術】

1、体性自律反射
・体性-内臓反射の利用

体表からの刺激により、自律神経を整え
元の正しく効率的な身体の状態に作用するように刺激を与える
(※ここで、鍼灸をするツボの場所や数、刺激量などによる差が生じやすいが
1人1人の体調に合わせたオーダーメイドな治療ができるのも鍼灸ならではのもの)

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2、軸索反射
求心性神経線維の終末にある受容器に鍼灸刺激をした場合

→刺激(インパルス)は求心性に伝達 
→軸索の枝分れ部分から逆行して末梢にインパルス
→神経末端部からも脊髄におけると同様な神経伝達物質(サブスタンスPなど)が遊離
→血管拡張神経に作用
→血流がアップ

みたいな感じで、反射から身体に効果があります。


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2024年02月09日

【痛み】の種類について

こんにちは!

大分市の鍼灸接骨院「おおさこ鍼灸接骨院」です。

もう二月、暦では立春ですが・・・
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九州でも積雪が山間部の方ではあり

先日の往診の際は、天気予報に無い急な雪でたくさんの車が立ち往生し

僕自身もスリップを繰り返しながら、何とか到着しました。
(※スタッドレスタイヤを履いててもアイスバーン+新雪は滑りました〜)
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帰路の途中に横転・追突事故が多発しているなか、事故無く何とか帰宅できましたが

何もない・平凡の幸せに気づかされる日になりました。

また、帰ってから雪道の運転方法を調べていたら

結局のところ、チェーンやスタッドレスタイヤなどの物品準備は当然ながら

「時間と心の余裕を普段以上にもつ」

ことが一番大切なんだそうです。皆さんも、雪道・凍結時はご注意下さい!
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さて、今回は初歩的で簡単に要約したものになりますが

「鍼・灸はナゼ効果があるのか?」

を個人的な見解なども合わせて少し御紹介してみたいと思いますが

まずは施術対象になり、悩みの原因となる“痛み”についてからです。

この“痛い”と感じると同時に、人間は“つらい”“苦しい”と感じるのは

人間だけが経験できる現象です。

この痛みから誘発された“つらい”“苦しい”が痛みに対して

より大きくなり悩みになる方が多いの事実です。



【痛みの種類】

@侵害受容性疼痛(体性痛・内臓痛)

=・外からの刺激で組織の損傷
 ・長時間持続されると組織の損傷の恐れがあり痛みを感じ始める
 ・組織の病変や異常での痛み


※体性痛は二種類に分けられる
・表層にある皮膚や粘膜の痛覚繊維からの痛み = 表在痛
・骨格筋・関節・靭帯など = 深部痛



A神経因性疼痛
=末梢神経、中枢神経系の一次的損傷,機能障害によって生じる痛み
※組織損傷そのものが無くても起きる痛み
(例)帯状疱疹後神経痛、反射性交換神経性ジストロフィー、幻肢痛


B心因性疼痛
=・身体疾患が存在しないのにも痛みがある
 ・多少の身体疾患があるが因果関係を説明しがたい痛み
 ・解剖学的、生理学的に説明できない痛み


の大まかに3種類があり、原因はそれぞれ種類別に深堀りする必要性があります。

また、@侵害受容性疼痛での体性痛、表在痛に関しては

皮膚には痛覚受容器があり、そこに自由神経終末という神経の末端部分が

皮膚からの痛みや感覚を伝達する役割があります。

・高閾値機械受容器 → 強い圧迫など
・ポリモーダル受容器 → 機械的、温熱的、化学的な全ての感覚をC繊維に伝道します
※ポリモーダル受容器は筋、関節、内臓などの全身に存在する
の2種類があり、それぞれが得意な痛みや感覚を伝達するようになっています。
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組織内での痛みに関しては

組織中に化学物質が放出され痛みを感知します(内因性発痛物質)
・ブラジキニン
・プロスタグランジン(発痛物質を増強)
・セロトニン
・ヒスタミン
・K⁺
・H⁺
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結構、マニアックな話になりましたが

“痛み”には種類が大まかに分別されることができて

痛む場所によって、働く神経,化学物質などが関連してきます。

実は、患者さんの話を聞きつつ

そんな事も頭で考えながら原因を探求しつつ施術をしています。



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posted by 院長・佐藤 at 20:54| Comment(0) | 日記